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質とスピードで事業開発を加速。工数を減らして精度の高い意思決定を実現!
質とスピードで事業開発を加速。工数を減らして精度の高い意思決定を実現!
質とスピードで事業開発を加速。工数を減らして精度の高い意思決定を実現!
写真左から、コクヨ株式会社 グローバルステーショナリー事業本部 事業戦略室 事業推進ユニット ユニット長 本田太一様、新規事業開発ユニット ユニット長 米倉邦征様、うねり株式会社 クライアントサクセス部 クリエイティブコンサルタント 可部清香、プロジェクトリーダー 阿部将大
コクヨ株式会社様
業種
製造
ジャンル
クリエイティブ制作
従業員数
1000~5000名
成果
生産性アップ
※この記事は2025年10月28日取材時の情報です

創業120周年を迎え、長きにわたり人々の「はたらく」「まなぶ」「くらす」を支えてきたコクヨ株式会社。2025年9月にはリブランディングも果たし、組織全体に新しい風が吹き込む、まさに変革のタイミングを迎えています。

今回うねりは、その重要な挑戦のさなかにある、性質の全く異なる2つの部署の支援をさせていただきました。

一方は、未来の「まなびかた」を探求する新規事業部隊「まなびかた研究所」。もう一方は、経営層と並走し、全社の舵取りを担う「事業戦略室」。

3ヶ月の伴走型支援を通じ、ミッションの異なる2つのプロジェクトに対し、それぞれに最適な「質とスピード」を提供し、いかにして事業を前に進めたのか。 まなびかた研究所米倉様、事業戦略室本田様に、その感想を伺いました。


ご依頼の目的

  • 2部署における、社内重要会議資料(社内報告会、経営検討会)の作成

  • メンバーのリソース不足解消と、複雑な研究内容や戦略の分かりやすい可視化

支援内容

  • 3ヶ月間のパートナーシップ型伴走支援「シリョサクWith」の実施

  • 月60時間のリソース枠を活用し、資料制作・壁打ち等柔軟に対応

成果

【定量】

  • 社内報告会アンケート満足度97.8%

  • リーダー層の業務工数月30%減

【定性】

  • 社内の意思決定の質とスピードが向上した

  • 事業開発で優先すべき研究に時間を割くことができた

  • 資料作成フレームワークが組織ナレッジ化し、マネジメントコストが削減された

  • 経営会議での発表に対し、社長から高評価を得た


【前半プロジェクト】新規事業部隊のリソース不足を補う設計へ

― まず米倉様にお伺いします。簡単に自部署についてご紹介をお願いします。

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2025年1月から新設された「まなびかた研究所」という新規事業の部隊です。世の中にどんな「まなびかた」があり、それを我々の事業やサービスにつなぎ合わせた際に、どのようなお役立ちができるのか、その可能性を探求することを目指しています。

研究の部隊ですので、既存の事業のように短期的な売り上げにとらわれることなく、未来からバックキャストした視点をもって「まなびの新しい形」を模索していく。同時に、研究だけするのではなく、しっかりと事業に還元できるような形に翻訳していくという役割を担っています。

― 我々に制作伴走支援をご依頼頂いた背景は?

研究活動の社内報告会のための資料作成が必要だったことが、きっかけです。

当時、社内体制の変更でメンバーが大幅に減少した一方、研究報告会は必須で実施する必要がありました。そのため、資料作成に十分なリソースを割けないという課題がありました。

そこで、正直に言うと「楽できたらありがたい!」というのがありまして。加えて、複雑で専門的な研究結果を、いかに分かりやすく伝えるかという点にも難しさを感じていたため、外部リソースの活用を検討しました。

何社かリサーチする中で、たまたま代表・豊間根さんのYouTubeを拝見し、その内容に強く関心を持ったためお声掛けしました。

― 単発ではなく、「シリョサクWith」という3ヶ月伴走型での関わり方を選んで頂きましたが、どのような部分が魅力的でしたか?

月あたり60〜120時間というリソース(工数)枠で契約でき、かつその時間の使い道が自由である点に最も魅力を感じました。当初の目的は報告会資料の作成でしたが、もしそれが想定より早く完了した場合でも、残りのリソースを無駄にすることなく、他の制作物にも柔軟に充当できると考えました。

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― 部署では月にどの程度、資料作成やその周辺業務の工数がかかっていましたか?

明確に計測したわけではありませんが、感覚値としてメンバーの業務工数の約3割は資料作成とその周辺業務に費やされていたと思います。

ただ、課題は「量(工数)」だけではありませんでした。

私自身、日々の業務でメンバーが作成した資料を目にするたび、常に「」の面で課題を感じていました。それぞれが我流で作成するため、必ずしも凝った資料を求めているわけではないものの、要点を押さえていない・判断に必要な情報と不要な情報が整理されていないといったスキル不足を感じる場面が多々ありました

組織として資料の「量」は増え続ける一方で、「質」が伴っていないのではないか、という問題意識を常に持っていました。

報告会満足度9割超・工数20%削減。研究時間を創出できた

― 具体的にどんな成果がありましたか?

アンケートでは、参加した社員の9割から「研究所の活動に興味を持てた」「モヤモヤしていたものがスッキリした」といった高い評価を得られました。

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また、アンケートとは別に、多くの社員から「資料が圧倒的に分かりやすかった」という声を直接いただき、これは御社に依頼した大きな成果だと感じています。

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― メンバーの皆様の業務工数は、どの程度削減されましたか?

もともと30%程度を資料に使っていたとすると、今回の伴走支援によって20%は削減できた実感があります。

単に時間が浮いたこと以上に、次の研究活動に割く時間を創出できたことが大きな成果です。

もし独力で進めていたら、資料作成だけで期間を終えていたかもしれません。思考が停滞するような非生産的な時間も大きく削減できました。

― 弊社とのやり取りの中で印象に残っていることはありますか?

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まず、可部さん(うねり)の仕切りがテキパキしていて、いい意味でお尻を叩かれる感じでした(笑) 短い制作期間でスピード感が求められ、久々にプレッシャーのあるプロジェクトでしたが、その進行を非常にうまくコントロールしていただいたと感じています。

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― プレッシャーをかけすぎてしまい、すみませんでした!特に初月に苦労した「言葉の定義(まなびかた等)」のすり合わせの中で、気づきや印象に残ったことはありますか?

当時、研究所は立ち上げから4〜5ヶ月と日が浅く、ふわっとした概念で使われている言葉も少なくない状態でした。

御社には、単に資料を作成するだけでなく、「何のためにこの発表をするのか」という戦略策定の根幹から整理していただきました。これは資料作成の外注というより、戦略立案の伴走に近い実感です。

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また、社内だけの議論とは異なり、第三者として一歩引いた視点からの指摘が非常に的確でした。おかげで資料が独りよがりになるのを防げ、客観的に分かりやすい方向へシャープに軌道修正できたと思います。

何より驚いたのは、私たちが渡した膨大な量の資料を、即座に理解し対応してくれたことです。我々が逆の立場なら、資料の整理と理解だけで膨大な時間がかかるはずで、能力には感心しきりでした。

【後半プロジェクト】「経営スピード」と「不確定要素」に対応する設計へ

― 続いて本田様にお伺いします。簡単に自部署についてご紹介をお願いします。

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事業戦略室は、GST事業の中長期および短期の「戦略」と名のつくものを、経営サイドと一緒に策定するチームです。経営層と各部門への橋渡しや調整も担っています。

前提として、近年は外部市場環境の変化が激しく、経営層が戦略を判断・アップデートするスピード感が非常に速くなっています。いかにそのスピードに乗りながら、経営陣と戦略課題を一緒に作り上げていくか、それが我々の重要な役目です。

― 我々にご依頼頂いた背景はなんでしょうか?

ご依頼したのは、社内の経営議論の場である集中検討会資料の制作伴走です。この集中検討会というのは、中期経営計画のPDCAサイクルを弊社経営陣全員で回す場になります。 ご依頼した背景には、経営層の速いスピード感に対応しながら、社内各部署から集めた膨大な情報を整理し、限られた時間で経営陣に深く理解してもらう必要があったためです。

単なる情報の羅列ではなく、成長につなげていくための重要議論ができるような納得感のあるストーリーとして仕上げる必要があり、そのプロセス全体を伴走していただきたいと考えました。

― 今回の戦略アップデートにおいて、特に難易度が高いと感じた点は何ですか?

この半年間が例年にないほど目まぐるしく外部環境が変化したため、不確定な情報を前提としながら戦略を再検討しなければならない点が非常に困難でした。

加えて、チームメンバーは戦略スキル向上の意欲は高いものの、まだ「戦略とは何か」を学んでいる段階の者もいました。この高難易度なプロジェクトを、限られたメンバーと共に走り切らなければならなかった点も、大きな課題でした。

― 弊社とのやりとりで印象に残っていることはありますか?

「本当によく、あのスピード感についてきてくれた」という印象が最も強いです。

部のメンバーに戦略課題や経営の悩みを伝えても、なかなか真意が伝わらない難しさがあったのですが、可部さん(うねり)とのコミュニケーションは、非常に円滑で理解が早いと感じました。元々、戦略策定をやられていたのではないかと感じるほどでした。

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― 弊社は、課題解決のためのコミュニケーションを非常に大事にしています。それがお役に立てたのだと考えています。

まさにおっしゃる通りで、そこが非常に難しい点だと感じています。

戦略議論は論点の置き方が少しでも狂うと、戦略の話をしているのか、打ち手の話をしているのか、あるいは全く別の課題の話なのか、すぐに議論が迷走してしまいます。

これには相応の訓練や経験が必要だと思いますが、メンバーの多くは、この「論点を定める」という点で、苦労したのではないかと感じています。

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― 資料のアウトプットはもちろん、前段の壁打ち、言語化、論点の整理という部分で価値を感じて頂けたということですね。

一方で、このスピード感の中、外部パートナーにどう伝えるのかという部分は、難しいポイントではなかったですか?

不思議と、あまり苦労はありませんでした。むしろ、御社から投げかけられる問いの立て方が、経営層から私たちが問われる問いとほぼイコールだったんです。

そのため、私たちは「この問いに答えなければ」「準備できていない自分たちがまずい」というように、良い意味で駆り立てられました。これは、外部パートナーによる強制力としての価値を感じた点です。

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工数30%削減。資料作成フレームワークの組織ナレッジ化も

― 伴走支援を通じて得られた具体的な成果を教えてください。

感覚値ですが、資料作成を担っていた私自身の工数が、約30%削減されました。創出できた時間を、他の重要な業務に有効活用できました。

また、議論の質も向上しました。御社の「キメヘン」という資料作成フレームワークが非常に優れており、これを活用して議論の軸を明確にした結果、経営層との議論がブレなくなりました。メンバーも同じ軸で動けるようになり、マネジメントが非常にしやすくなったと感じています。

本番の集中検討会では、経営層から「よくこの短期間でついてきたな」という直接的な評価や「まとめ方が今まで以上に整理されている」という声が多く、非常に助かりました。

また、伴走をきっかけに、メンバーが「キメヘン」を自発的に整えだすなど、資料作成やコミュニケーションの型が組織のナレッジとして蓄積され始めている点も、大きな成果です。

― 事業戦略室のスピード感を維持するために、我々はどのように貢献できましたか?

経営層の判断は変化する場合もあります。御社は、その変化のプロセス自体を重要だと理解しついてきてくれたのはすごいことだと思います。

そのスピード感を担保するために、週に3回程度のクイックミーティングと頻繁なSlackでのやり取りを行って頂きましたが、あの頻度と距離感がなければ、正直しんどかったと思います。

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一番難しかったのは、経営層でまだ固まりきっていない話(新しい言葉の定義や市場の捉え方など)を、一度形にするために御社に伝えることでした。

我々の側で混乱させてしまったかもしれないと感じていますが、それでもまずクイックにビジュアライズする、という支援をしてもらうことで、プロジェクトを前に進めることができました。

AI時代に人間が担う「固有の文脈理解」「ストーリーテリング」

― お二人にお伺いします。資料作成現場において、AI時代だからこそ人間が担い続ける部分は何だと思いますか。

米倉様

AIは、テキストベースでの全体的な流れの作成や、完成した資料を客観的にレビューさせるといった役割は担えると思います。ライトなセミナー資料程度なら、AIでもある程度対応できるかもしれません。

しかし、戦略や社員の意識変革といった重要な目的を持つ資料を、AIに任せるのは現状では想像しにくいです。

AIは整理はできますが、中身が弱いという印象です。

本田様

AIは、テキストでの論点整理に強いです。経営会議の議事録などを入力すると、筋の通った回答が返ってくるようになり、その進化を実感しています。

しかし、それを「どういう見せ方で、どう社員にわかってもらうか」というビジュアル化ストーリーテリングの部分は、まだAIには担えません。 また、AIに論点に基づいたストーリーを求めても、現状は一般評論家のような総論しか出てきません。GST事業部の背景を踏まえたような、固有の文脈を理解したアウトプットはまだ不可能です。

社内向けアウトプットこそ、第三者に頼む価値がある

― 今回の支援を踏まえ、第三者に依頼する価値、特にうねりのようなパートナーシップ型で進める価値について改めてお聞かせください。

本田様

当初は、指示書通りに資料を作る単純な作業代行だと誤解していました。しかし、実際の価値は全く異なりました。

コンサルタントのように一方的に指導するのではなく、「一緒にどうしていくか」という姿勢で論点の整理から共に伴走してくれた点に、パートナーシップ型の価値を強く感じました。

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米倉様

ひとつは、メンバーのスキルアップが飛躍的に進む、という点だと思います。上司である私たちが指導しても響きにくいこと(ポイントの押さえ方、上申の仕方など)も、資料作成のプロと伴走して一緒に作る経験を通じて学ぶことで、身につき方が全く違うと感じます。うちのHR研修にも取り入れたらいいのにと思うほどです。

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もうひとつは、社内アウトプットの質向上、という点です。御社は営業資料の実績が多い印象ですが、それはもったいないと感じています。会議が多い、議論が堂々巡りしがち、あるいはスピード感が求められる会社こそ、対外的な資料だけでなく、今回我々が経験したような「対内的なアウトプット(社内調整や議論)」の伴走を相談すべきだと強く感じました。

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― 貴重なコメントを頂き大変嬉しいです!本日はお時間を頂きありがとうございました!今後ともよろしくお願いします!

(撮影/阿久津 勇太郎 取材・文・編集/可部 清香)

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うねりは、企業活動における言語化・アウトプットを支援するクリエイティブカンパニーです。
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